大ヒットミュージカル「オペラ座の怪人」の完結編「ラブ・ネバー・ダイ」が来年春に東京・日生劇場(3月12日~4月27日)で上演されることが19日、分かった。ミュージカル界を代表する市村正親(64)鹿賀丈史(62)が怪人役で初のダブルキャストとなり、クリスティーヌも浜田めぐみ(41)とミュージカル初挑戦の平原綾香(29)、ラウルは橘慶太(27)と田代万里生(29)が競演する。来年一番の話題作になりそうだ。

 「オペラ座の怪人」「キャッツ」を生んだ作曲家アンドリュー・ロイド・ウェバーの「ラブ・ネバー・ダイ」が日本に上陸する。世界で1億3000万人以上が見たとされる「オペラ座-」完結編で、クリスティーヌのため1度は身を引いた怪人が再び姿を現し、2人の愛が完結する。2010年にロンドンで初演され、パワーアップしたオーストラリア・メルボルン公演時のメリーゴーラウンドなどの舞台装置も日本に持ち込まれる。

 30年前から演劇興行を行う主催のホリプロにとって過去最大規模の公演で、そのキャストもすごい。怪人に日本ミュージカルの顔である市村正親と鹿賀丈史が初めてダブルキャストで競演する。ヒロインのクリスティーヌは浜田めぐみとミュージカル初挑戦の平原綾香に決定。平原は「ラブ・ネバー・ダイ」CD化に際し、日本版ボーナストラックで同名曲を歌い、ウェバーの高い評価を受けた。クリスティーヌの夫役ラウルもミュージカル初挑戦のw-inds.橘慶太、田代万里生が競演する。

 市村と鹿賀は劇団四季時代から41年来の友人で、共演はあるが、同じ役での競演は初めて。市村は「同じ日に、同じ作品(「ジーザス・クライスト=スーパースター」)でデビューした丈史と41年目を飾る作品に一緒にかかわることができてうれしい」。鹿賀も「いっちゃん(市村)とともに、新たな1歩を踏み出せることをうれしく思います」と話している。

 初ミュージカルの平原は「あこがれの役を演じるのは最高にうれしく、今からドキドキしています」と話し、橘も「ミュージカルに出演できるなど考えもしなかったので、新たなチャレンジを楽しみにしています」と意欲的。クリスティーヌの旧友ジリーに彩吹真央と笹本玲奈、その母に鳳蘭と香寿たつきと、豪華な顔触れがそろい、チケット争奪戦は必至だ。

 ▼「ラブ・ネバー・ダイ」

 怪人がオペラ座から失踪して10年。怪人はニューヨークに移り、コニーアイランドの遊園地に身を隠した。一方、ラウルと結婚し、1児の母となったクリスティーヌはオペラ座で活躍するが、ラウルがギャンブルで多額の借金を作る。そこにコニーアイランドで出演すれば、多額の報酬を払うとの話が持ち込まれ、クリスティーヌはラウル、息子とニューヨークに渡り、怪人と再会するが…。