武豊塾で先発ローテーション復帰! 阪神藤浪晋太郎投手(24)が5日、大阪・大東市内の母校・大阪桐蔭グラウンドで自主トレを公開した。今オフは、競馬の武豊騎手(49)が総合プロデュースする「テイクフィジカルコンディショニングジム」でトレーニングを開始。本来の肩や股関節の動きに戻りつつあることを実感。進化した体で、ローテ返り咲きをアピールする。

藤浪の表情は生き生きとしていた。高校の同期のオリックス沢田らとキャッチボールやランニングで約3時間、母校のグラウンドで汗を流した。「まず結果を出すしかない。自分自身、勝負の年だと思っている。やるしかないなと思います」。新年の決意を語ると、表情は引き締まっていた。

14勝を挙げた15年を最後に2桁勝利から遠ざかり、昨年は5勝に終わった。「勝負の年」に向けて今オフは新たな取り組みとして、競馬の武豊騎手が総合プロデュースするジムでトレーニングに励んでいる。「イメージとしてはヨガ的な要素もある。重りではなく、軽い負荷をかけるような」と、体の可動域や柔軟性に特化した数十種類のメニューをこなす。

高校時代やプロ入り後の投球映像を見返すうちに「最近はこういう動きが出来ていないよな」と動きの違いに気付いた。投げ続けるうちにだんだん狭くなっていた肩や股関節の可動域。体の動きが制限され「それによって、球のばらつきがあったのかもしれない」と考えた。

昨年12月から定期的にジムに通い「体が変わってきているなと思います」と効果を実感。プロ2年目まで持っていた自分本来の動きに近づいている。16年のオフには当時レンジャーズのダルビッシュに師事するなど、体作りに励んできた。鍛え上げた体を思い通りに動かせるようになれば、完全復活も見えてくる。

藤浪は今季のローテ入りへ並々ならぬ思いをにじませた。「ローテーションの5、6番手を争っているようでは駄目だと思う。目指すところはローテ入り。『藤浪は決まり』と思ってもらえるように信頼を勝ち取っていかないと」。新たな体で猛アピールする。【磯綾乃】