阪神矢野燿大監督が復活を期す右腕藤浪に「楽しめ指令」で背中を押した。

30日のウエスタン・リーグ、オリックス戦(鳴尾浜)に先発することが判明。開幕直前の2軍降格後、2度目のマウンドとなるが指揮官は「楽しくやることが、何回も言ってるかもしれないけど、パフォーマンスが出る」とエールを送った。

理由がある。矢野監督は「楽しくやると、筋肉が緩む。筋肉が緩むと脳も喜んでるから。楽しむことでパフォーマンスが出やすくなる。緊張、恐怖とか恐れになると硬直する」と説明。科学的な理論が、独特なアドバイスの根拠だ。

藤浪は3月12日、中日とのオープン戦(ナゴヤドーム)を最後に1軍のマウンドを離れ、2軍で調整を続けてきた。ブルペンでは2段モーションに取り組むなど試行錯誤し、今月18日のウエスタン・リーグ広島戦(由宇)で1回を3者凡退に抑えた。この日は甲子園に隣接する室内練習場でキャッチボールを行うなど汗を流した。

矢野監督は「自分自身のためだけにボールを投げて、自分自身がステップアップできていけるように投げていけばいい。自分の投球を楽しんでやってくれたらいいと思う」と力説。指揮官は進化した藤浪を待っている。