鹿島のGK曽ケ端が、安定したパフォーマンスを見せている。今季は開幕から7試合すべてフル出場し、リーグ最少の3失点。1試合平均0・43点は、08年に大分がマークした0・71点(34試合24失点)のJ1シーズン最少失点記録をしのぐ。ただ、今季鹿島の被シュート数は65本で、少ない方から数えて9番目。打たれたシュート数の割に失点が少ない-。このギャップがGKの存在の大きさを際立たせる。

 今季、曽ケ端の枠内シュートに対するセーブ率はリーグ1位の81・3%(データスタジアム調べ)。2位がG大阪の日本代表GK東口の77・4%で、唯一8割を超える。1失点あたりの被シュート数も21・7本。こちらも東口が守護神を務めるG大阪の10・6本を上回り断トツだ。

 もちろん昌子、植田らDF陣の奮闘も光る。きっちりシュートコースを限定し曽ケ端を助ける。枠内にシュートを打たれた確率(被枠内シュート率)は26・3%でリーグで最も低く、いかにフリーでシュートを打たせていないかが分かる。枠内に打たれたとしても、そこは曽ケ端がストップ。36歳のベテランGKを中心とした守りで、首位川崎Fと勝ち点1差の2位で追走する。

【石川秀和】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「データが語る」)