番記者のつぶやき。
8月27日にあった日本代表メンバー発表を、ネット中継で見た。
「ああ、言っちゃったよ」…。
これが思わず漏れた本音でした。
何のことかと言えば、ハリルホジッチ監督が、FW陣の選考理由を述べた時の発言。
「大久保という選手は、彼ら(現代表FW)よりも点を取っていますが、彼は年齢の高い選手。我々の目的は(18年)W杯」-。
ふむふむ。
ハリル監督の意図は明確に伝わってくる。若くて、3年後にW杯メンバーに残ってくるであろう選手を、優先的に選んでいるということ。もちろん、監督によって、いろんなタイプがいる。世界的には20歳そこそこで活躍する選手もゴロゴロいるから、突出した若年層がいない日本の現状を嘆きたくなる気持ちも分かる。
けれど、日本代表とは育成の場ではないよな~とも思う。以前にも書いたことがあるが、現在の最強布陣こそが、A代表にふさわしい。もちろん、3年後に36歳になる大久保が、18年W杯で現状のパフォーマンスを出せるかと言えば、年齢の若い選手の方が可能性があるのは事実。一方で、2年前に代表のエース候補として大きな期待を受けていたFW柿谷(バーゼル)が、最近は代表に名前が挙がらないのもまた事実。
年齢にとらわれず、ベストメンバーの代表が見たい! これが率直な思い。
どの世界でも、若手はベテランの壁を越えようともがき、苦しみ、その先に成長があるもの。
ちょっと長いつぶやきになってしまいました。
◆益子浩一(ましこ・こういち)1975年(昭50)4月18日、茨城県日立市生まれ。00年大阪本社入社。04年からサッカー担当でW杯は10年南アフリカ、14年ブラジル大会を取材。本田圭佑を追いかける記者として最近、現実的な発言が多くなってきたことが気がかり。