大分から世界へ羽ばたけ! 14年W杯ブラジル大会の日本代表にトレーニングパートナーとして同行したJ2大分トリニータMF坂井大将(だいすけ、20)が5月2日、同20日に開幕するU-20(20歳以下)W杯韓国大会に出場する同日本代表メンバーに選出された。

 本大会で主将を任される重責からか会見では「緊張していないと思ってましたが、質問が来ると汗が出ました」と緊張を隠せなかった。それでも本大会への意気込みを問われ「自分らしいプレーをして勝利に貢献し、キャプテンをしているのでチームを引っ張る姿を見せたい」と熱かった。

 今季はコンディション不良による足の違和感に見舞われ出遅れた。だが、4月に入りベストの状態に戻ってきたという。それでも出場機会は少なくリーグ戦は5月7日現在、後半途中出場の3試合にとどまっている。G大阪MF堂安律(どうあん・りつ、18)らU-20W杯メンバーのJリーグでの活躍に「常に焦りは持っています」と危機感はある。だが坂井は「メンバーに入っても入らなくても、W杯があると思いやり続けて来ました。試合に出た時に100%出せないと意味がないので、練習から100%でやり続け準備はしてきました」とモチベーションを保っていた。

 1次リーグで戦う南アフリカ、ウルグアイ、イタリアについて「南アフリカは想像していないところから足が出たり意外性がある。南米のチームは足元がしっかりしてフィジカル的にも攻守に出足が速い。イタリアはヨーロッパの中でも守備が堅い」と分析する。だが「日本の良さの攻守ともに組織的にやることが世界大会ではカギになる。まずはしっかり1次を突破したい」と臆する様子はない。

 リーダーシップを持って先頭に立ち、引っ張れるようにと両親から「大将」と名づけられた。「どんどんステップアップして、上を目指していきたい」。目指す20年東京五輪、A代表へ。大将の意気込みで走り続けてもらいたい。


 ◆菊川光一(きくかわ・こういち)1968年(昭43)4月14日、福岡市生まれ。福岡大大濠高-西南大卒。93年入社。写真部などを経て現在報道部で主にJリーグなど一般スポーツを担当、プロ野球などのカメラマンも兼務する。スポーツ歴は野球、陸上・中長距離。