W杯ロシア大会は、フランスの優勝で幕を閉じました。20年ぶり2度目の栄冠です。日本も下馬評を覆して16強入り。4年に1度の祭典を機に「サッカー熱」が再燃したと思います。18日にはJ1が再開。世界トップクラスの選手が加入したこともあり、Jリーグが今まで以上に注目されるのではないでしょうか。

 神戸にはスペイン代表でW杯ロシア大会に出場したMFイニエスタ(34)が、鳥栖には元スペイン代表FWFWフェルナンドトレス(34)が加入。日本人選手では、川崎FからFW大久保嘉人(36)が磐田に完全移籍するなど、各クラブが積極的な補強をしました。

 清水も元広島でトルコ1部のアランヤスポルからFWドウグラス(30)を獲得。ブラジル人FWの加入でチームの得点力アップが期待されます。

 清水については、シーズン途中では異例のコーチ加入が発表されました。プレミアリーグの名門アーセナルで昨季まで15年間GKコーチを務めたジェリー・ペイトン氏(62)を招聘(しょうへい)。清水では、GK専門ではなく、全体を見渡すコーチとしてチームを支えます。同氏は95年から97年まで神戸で、ヤン・ヨンソン監督(58)と選手を指導。この「補強」が決まり、ヨンソン監督は大いに喜んでいます。

 「アーセナルではベンゲル監督のもとで15年間在籍していた。私にもいいアドバイスをしてくれると思う。今までの経験をチームに落とし込んでほしいです」

 2人は早速、静岡市内のコーヒーショップで語り合うなど、密にコミュニケーションを取っています。現在チームは10位。リーグ後半戦に向けた課題は守備の再構築で、ペイトン氏は明日17日に会見を行い、選手への指導を始めます。

 スウェーデン人のヨンソン監督とイングランド人のペイトンコーチ。W杯ロシア大会でも堅守を誇った両国代表のスピリットをチームに注入してくれることを期待しています。

 ◆神谷亮磨(かみや・りょうま)1985年(昭60)8月28日、静岡市清水区生まれ。幼稚園からサッカーを始め、高校は東海大静岡翔洋(旧東海大一)に進学。08年入社。J1磐田やアマチュアサッカー担当などを経て、4月から清水担当。