<アジア杯:日本3-2カタール>◇21日◇準々決勝◇カタール

 日本(FIFAランク29位)はアルガラファ競技場で開催国カタール(同105位)と対戦し、2度のリードを許しながら逆転勝利を収め、準決勝進出を決めた。

 珍しく興奮していた。アルベルト・ザッケローニ監督(57)は、終了ホイッスルの瞬間、ゴール直後のように両拳でガッツポーズを作った。それでも歓喜を発散しきれなかったのか、右拳を高く突き上げ、言葉にならない奇声を叫んだ。後半16分にDF吉田を退場で欠きながら、10人で逆転勝ちしたことで、興奮のボルテージが頂点に達した。

 ザッケローニ監督

 10人になっても攻撃の手を緩めることなく、最後に試合をひっくり返した。これは技術だけでなく、精神面も成長した証しだ。最後、DFが得点したというところも(あきらめない)日本らしい。

 選手起用も光った。前半ミスが続いたMF香川を最後まで信じた。左足首捻挫のMF本田圭をサウジアラビア戦に休ませたことで、この日は最後まで息切れせず、全3得点に絡む活躍で勝利に貢献した。1-2になった直後の後半19分には1トップの前田をベンチに下げてDF岩政を投入。右MF岡崎を前線に上げ、ショートカウンターを仕掛けた。就任後初めてスタメン出場させたDF伊野波が決勝ゴールを挙げるなど、采配はずばり的中した。

 次回大会(15年、オーストラリア)予選免除の権利を得る3位以内まで、あと1勝。14年W杯ブラジル大会に向けた調整のためにも、今大会は3位と4位では大きな差がある。しかし、ここまできたら、3位で満足するわけにはいかない。目標はチームの成長。世界と肩を並べるための脱アジアへ。アジアの頂点に立つことで、新たな目標が生まれる。「ザックの大冒険」アジア編は、クライマックスが近づいた。【盧載鎭】