W杯ロシア大会アジア2次予選の初戦シンガポール戦(16日、埼玉)に臨む日本代表が12日、さいたま市内で再始動した。4-0で勝った前日のイラク戦で3点に絡んだMF柴崎岳(23=鹿島)は30分間走やストレッチで調整。FW本田圭佑(29=ACミラン)から求められた「20アシスト」について考えを聞かれ「光栄ですし、積み上げていければ」と目標に定めた。

 イラク戦では、第1歩となる代表初アシストをマーク。前半5分に本田へロングパスを通した。エースから「岳には高い要求をしている。俺が引退するまでに20アシストしろ」と厳命されたが、言葉通り高い要求だ。日本が初めてW杯に出場した98年以降、国際Aマッチのアシスト数(日刊スポーツ調べ)はMF遠藤の「27」が最多。その名手でも、個人間ではFW岡崎とDF中沢への「5」にとどまる。4倍ものゴール数が必要なホットライン指名は高い期待を物語っている。

 初のW杯予選となるシンガポール戦から期待に応えるつもりだ。MF清武が骨折で離脱したため、3月に続いてトップ下を任される可能性もある。「そうなれば、より攻撃的に点にかかわれるし、イメージもある」。新司令塔のノルマへの挑戦も始まる。【木下淳】