<U-19アジア選手権:韓国3-2日本>◇11日◇準々決勝◇中国山東省

 来年コロンビアで行われるU―20W杯への出場権をかけて、U―19選手権準々決勝を戦ったU―19日本代表。2年前と同じカードとなったこの試合、前半14分、31分に指宿洋史選手(CEサバデルFC/スペイン)の2ゴールでリードしますが、2点目のリスタート直後の前半32分に1点を失うと前半終了間際の45分、47分に立て続けに失点。後半は韓国ペースの試合に、自分たちのリズムを取り戻すことができずそのまま2-3で終了。2大会連続で準々決勝敗退となりました。

 試合後、立ち上がることができず、ピッチの上で涙を流しうずくまっていた宇佐美貴史選手(G大阪)は「自分は去年、U―17W杯でも負けているし、代表で結果を残せず悔しい。ボールの競り合いなど、あと1歩のところで向こうが先だった」と振り返り、足早にバスへと乗り込みました。

 大会を振り返り「残念な結果になった。ただ選手は十二分に戦ったし選手の健闘をたたえてあげたい」と語った布啓一郎監督。確かに、選手たちはこの戦いの重要性を理解し、韓国戦前の様子を見ていても、これまで以上に1人ひとりがチームのことを考え、スタメンの選手も、サブの選手も1つになって勝利をつかみたいという意気込みは伝わってきました。しかし、この戦いではっきりとした韓国との差。選手は「気持ちの部分で差が出た」と話していましたが、精神面だけでは片付けられない韓国、そして世界との違いを見せつけられた大会になりました。2大会連続でU-20W杯出場を逃し、日本サッカー界にとって大事な局面を迎えたことは間違いありません。(サッカーai編集部

 阿部菜美子)