日本サッカー協会は10日、16年リオデジャネイロ五輪を目指すU-21日本代表監督に仙台の手倉森誠監督(45)が就任すると発表した。

 日本協会は手倉森監督の20年近い指導歴と、仙台をJ2からJ1上位に引き上げた実績を評価した。原強化担当技術委員長は「Jリーグをよく知っていて、現場で長くやっている」と人選の理由を説明した。

 東日本大震災で大きな被害を受けた2011年に4位、昨季は終盤まで優勝を争って2位に入った。日本代表経験のある選手は少ないが、原委員長は赤嶺、角田らの名前を挙げ「(他クラブで)うまく生きなかったのが、仙台に行って中心選手としてやっている。いろいろな特長の選手を同じ方向に導ける」と選手の能力を最大限に引き出した手腕を高く買った。

 選手時代は青森・五戸高のMFとして全国高校選手権で活躍したが、日本リーグでは目立った実績を残せず引退。山形、大分、仙台の3クラブでコーチ経験を積んだ。

 記者会見で駄じゃれを交えるなど、ユーモアもある。原委員長が「余裕もあるし、信念はぶれていない」と語る人柄で、今後は日本の20歳前後の精鋭をまとめ上げることが期待される。