日本サッカー協会は12日、東京・JFAハウスで理事会を開き、八百長疑惑に関する告発状受理で日本代表監督ハビエル・アギーレ氏(56)を解任したことに対し、同氏の招へいに動いた原博実専務理事(56)、霜田正浩強化担当技術委員長(48)、そして最高責任者の大仁邦弥会長(70)の処分を決定した。

 大仁会長が給与50%の自主的な返納を4カ月、原専務理事と霜田委員長については同30%の自主的返納を4カ月ということになった。

 理事会後に法務委員長の三好豊弁護士と同席して大仁会長が会見。「今日、理事会でアギーレ監督の告発状受理に関しての契約解除について理事のみなさんに説明した。1月の理事会でこの件について私に一任されていたので、経緯を説明した。責任問題についても説明した」と話した。

 監督の任命については技術委員会が選任し、アギーレ監督の力量や手腕に問題がなかったと判断。ただ、この状況を招いたことについては「責任を感じている」と断言。日本協会のアギーレ監督の身辺調査の不足についても「反省しなければいけない」と話した。

 理事会では多くの議論があり、選任時の調査、騒動発生後の対応、契約解除に至る経緯が正しかったかどうかも議論の対象となった。身辺調査の難しさもあって選任についての問題はなかったとされ、契約解除に至るまでの対応などについても難しい判断を確実に下したということになった。総じて経緯については肯定的な意見が多く、担当役員の責任問題には発展しなかったという。

 大仁会長は「原専務理事からは責任を全うしたい、という言葉があった」と明かした。また、「霜田委員長は(監督の解任を決めた3日に)責任を取って辞めたいという話があったが、私から今やるべきことは監督を選任することなので、そのままやれと申し伝えてある」とも明言した。