岡田ジャパン最年長DF寺田周平(32)が、いよいよ代表デビューを果たす。パラグアイ戦での先発が確実になった。この日の練習後、本人は「出られたら頑張ります。出られたらね」と思わせぶりに話し、顔は緩みっ放しだ。24日のコートジボワール戦でMF香川が19歳68日と歴代5位の年少デビュー。寺田が出場すれば32歳339日、歴代では4位の年長、Jリーグ発足後では最年長の代表初出場記録となる。

 189センチ、80キロの体格を買われ、4月の千葉合宿に初参加したばかり。24日にDF闘莉王が右肩の故障を悪化させたこともあり、早くも出番が巡ってきた。手薄なセンターバック陣の強化のため、岡田監督から期待を受ける。寺田は「ボールを速く動かして、速くサポートをする。監督がずっと通して意識させてきた」と既に岡田イズムを理解済み。この日の練習では、最後方から少ないタッチで攻撃を組み立てた。

 24日は初めてベンチ入りし、代表戦をピッチから体感した。Jリーグとは違った空気に「いい雰囲気を味わえた。感じられてよかった」。試合中には、同監督がファウルに怒って相手選手ともみ合う場面もあった。「僕らもそのくらいの気持ちを出していきたい」。普段は温厚な男が、この日は闘志をむき出しにした。香川に続く「サプライズ起用」。今回はベテランの味が、岡田ジャパンを活性化させそうだ。【栗田成芳】