日本代表岡田武史監督(51)が迫力満点の檄(げき)で代表戦士を奮い立たせた。同代表は17日、22日のバーレーン戦(埼玉スタジアム)にむけて、千葉県内で合宿をスタートさせた。岡田監督は選手を集めて、およそ3分間訓示。「前回の借りを返せ」「(最終予選を念頭に)ここでたたけ」と強い口調で話した。この言葉にイレブンは敏感に反応。最終予選進出を決めた同士の消化試合ながら、一気に士気が高まった。

 岡田監督の「さあ、集まろう」のかけ声に24人の選手は吸い寄せられた。同監督は「借りを返せ」「ここでたたく」と熱っぽく訴える。3分30秒後に円陣が解けると、選手の顔は興奮で紅潮していた。

 岡田監督が言う。「この試合の位置づけを話した。リラックス合宿ではない。貴重な時間である。そういう話をした」。3月26日のアウェーでの初戦は、内容も悪く0-1で敗戦。14日のタイ戦に快勝したあと、22日について問われ「あの屈辱は絶対に、一生忘れない。僕のプライドと日本サッカーのプライドをかけた戦いになる」とまで口走った。

 もちろん、熱い思いの裏には、したたかな計算もある。「消化試合になるが(選手を)試すというよりも勝ちに行く。1回負けている、最終予選でも当たる可能性がある」。バーレーンに連敗、もしくは1つも勝てないとなると、苦手意識が芽生えてしまう。精神的に優位に立つには、倍返ししなければならない。

 監督の思いは正確に伝わった。MF松井がチームの気持ちを代弁した。「オレがいない時に日本がバーレーンにやられた。やられたらやり返すしかない。借りは返す」。警告を1枚受けており、バーレーン戦で警告を受ければ、最終予選の初戦(9月6日)が出場停止になる可能性がある。「それは関係ない。僕は普通に出たい。チームのためにやりたい」。

 さらに、いつもクールなMF長谷部も監督の言葉にハートを動かされた。「監督は『情けない試合を選手にさせてしまった』と言っていた。これからバーレーン戦を見ます」。FW玉田も「甘く見られないように、ガツンと一発やらないと」と宣言。岡田監督の狙い通りに、バーレーン戦に向けて士気は一気に高まった。