ボーフムMF小野伸二(28)が、06年W杯ドイツ大会以来2年2カ月ぶりに代表招集される可能性が高まった。日本協会は4日、ウルグアイ戦(20日)に向け、ブンデスリーガのボーフムに招集状を送付した。司令塔中村俊輔が7月30日にグロインペイン症候群(左股=こ=関節痛)の手術を受けるなど本調子ではないことも招集要因の1つ。9月6日のバーレーン戦からW杯最終予選がスタートする。最終予選は小野-中村の「ON」2枚看板で挑む可能性も出てきた。

 日本屈指のテクニシャンに、ようやく白羽の矢が立った。日本協会はこの日、ウルグアイ戦に向け、招集レターを小野の所属するボーフムに送った。14日の選考で最終的に決まるが、招集されれば06年のW杯ドイツ大会以降初選出となる。

 小野剛技術委員長

 小野は今のチームにようやくなじんでいる。招集の可能性があるからレターを送った。(7月31日の親善試合)マリノス戦は岡田監督は見てないけど、スタッフを派遣して確認している。最終予選前のタイミングで呼んで、今のチームになじませるチャンスではある。

 小野は18歳だった98年、岡田武史監督1次政権時に見いだされ、同4月1日の韓国戦で代表デビューした。98年W杯フランス大会代表メンバーにも選出され、ジャマイカ戦に出場するなど、岡田監督から高い評価を受けてきた。負傷などで不調の時期もあり、オシム体制では「古い井戸」と評され、1度も呼ばれなかったが、岡田体制になって再びリストアップされた。

 不動の司令塔・中村俊輔がグロインペイン症候群の手術を受け、本調子でないことも、一因といえる。小野を呼んでウルグアイ戦でテストし、起用のめどが立てば当然、岡田監督の選択肢は広がる。中村不在の不測の事態が起きても対処できる。さらに国際経験豊かな「ONコンビ」で最終予選を戦うオプションも考えられる。

 小野は来日の際に「代表でやることは誇りに思うし、そこに向かっていつも準備している」と代表への熱い思いを口にしている。最終予選突破への起爆剤になるか?

 小野復活が、間近に迫った。【盧載鎭】