日本協会の犬飼基昭会長(66)が岡田代表監督へのスーツ着用指令を続行し、意識改革を図る。ジャージーがトレードマークだった同監督に対し、20日のウルグアイ戦でスーツ着用を命令。21日、なでしこ視察の北京出発前に「監督は練習と試合とのメリハリをつけないと駄目だ。名古屋のストイコビッチ(監督)も締まって見えるだろう?

 みんなに見られる仕事だからね」と真意を明かした。

 岡田監督は試合後、犬飼会長に「まだスーツですか?」と聞くなど、居心地のいいジャージー復帰を望んでいる様子。だが同会長は「(観戦していた高円宮)妃殿下も『練習と真剣勝負は違う。メリハリがついていてよかった』とおっしゃっていた」と、協会名誉総裁のVIPまでスーツ肯定派であるとした。

 もっともファッション改造は試合の結果には表れず「試合にはメリハリはなかったね」と手厳しい。試合後は岡田監督と話し合い、率直な感想を語ったという。具体的な内容については明言を避けたが「チームとしてやりたいことはあったけど、できてなかった」と評価は低かった。ピシッとスーツを着こなし、メリハリある試合内容を見るまでは、犬飼会長は満足しないようだ。【広重竜太郎】