<練習試合:U-20日本代表候補1-1流通経大>◇21日◇静岡県内

 浦和の現役高校生FW原口元気(17)が、日本代表岡田監督の度肝を抜いた。U-20(20歳以下)日本代表候補合宿(静岡)2日目、流通経大との練習試合で先発出場。前半37分、左45度の位置から直接FKを蹴り込むと、スピードに乗った突破やスルーパスなどで攻撃の起点となり、首脳陣から高評価を得た。試合は前後半でメンバーを入れ替え、1-1で引き分け。同代表は22日に合宿を打ち上げる。

 絶好機を、誰にも譲るつもりはなかった。前半37分に得た直接FKのチャンス。原口は素早くボールをセットして、キック体勢を整えた。オレに任せろ。無言の気迫をみなぎらせ「みんながどいてくれた」。距離約23メートル。「ボールを落とせば入るはず」と短い助走から右足を振り抜いた。相手の壁4枚の頭上を越えて左へスライドする高速弾道。192センチの上背を誇る、流通経大のA代表候補GK林の右手をはじき飛ばし、先制ゴールを奪った。

 クラブで出場機会の少ない若い代表にあって、原口はプロ1年目の今季、強豪浦和で公式戦7試合1得点。今合宿はW杯出場と海外挑戦という夢への第1歩となるだけに「ボールに絡んでチャンスメークしたり、決定的な仕事をしたい」と臨んだ。大雨の中、グラウンダーのキックを嫌がるGKの裏を欠いた直接FKを決めると、状況に応じてドリブル突破やスルーパスで得点機を演出。時には自陣深くまで戻って守備でも貢献した。前夜のミーティングで、A代表攻撃陣の分析映像とコーチ陣の解説を頭にたたき込んでいた。

 前半45分間の出場で「60点」とやや辛口に自己採点した原口。岡田監督は「点を決めたんだから、もっと喜べと言ったんだけど」と苦笑いしつつ、結成2日目で代表戦術を体現した若い世代に「思った以上にやってくれたのでビックリした。吸収力、ポテンシャルの高さを感じる」と手応えを感じた。10年W杯の秘密兵器へ-。「金の卵」が上々の評価を勝ち取った。【山下健二郎】