日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(58)が、FW本田圭佑(25=CSKAモスクワ)の早期招集を熱望していることが8日、分かった。バルセロナで右膝手術を受けた本田はリハビリを終え、前日7日にモスクワに戻った。回復は順調で、最短で今月下旬にも実戦復帰する。ザッケローニ監督は逐一、最新の情報を入手。可能ならば、11月のW杯アジア3次予選のアウェー2連戦(タジキスタン、北朝鮮)で、強行招集する考えだ。

 日本の苦境を打破できるのは、本田しかいない。ザッケローニ監督が11月のW杯予選アウェー2連戦で、長期離脱中のエースを強行招集する考えがあることが判明した。協会スタッフによると、毎日のようにリハビリの進行や、右膝の回復具合についての情報を入手しているという。今月中に実戦復帰できれば、3次予選のヤマ場となる過酷な敵地の連戦で、復帰させる可能性が出てきた。

 手術した右膝半月板は当初、最長で全治3カ月とされており、年内の国際Aマッチ出場は絶望的だった。だがこの日、日本協会の原博実技術委員長が「最初に診断を受けた予定よりも、早く復帰できそうだと聞いている。極めて順調だ。だいぶ、いい具合に来ている」と明かした。本田は1カ月以上に及んだバルセロナでの長期リハビリを終え、前日7日にモスクワに戻った。既にランニングを再開し、走り込みの「第1段階」を消化。しばらくは別メニュー調整にはなるが、ダッシュができる状態まで来ているという。今月中旬にも全体練習に合流する予定で、そこで患部に腫れや、違和感などの症状が出なければ、11月の代表復帰が見えてくる。

 もともとザッケローニ監督は、故障から選手を復帰させる際には慎重に気を配る傾向がある。今夏、右肩脱臼から練習復帰したばかりだったDF長友に関しても「試合に出て初めて完全に回復したといえる」と語り、9月のW杯予選の招集を見送った。それでも今回ばかりは、本田の早期招集に強いこだわりがある。日本は3-4-3の新システムが空回り。前日7日のベトナム戦は大苦戦し1-0の辛勝だった。しかも攻撃の中心になるはずの香川が、どん底の状態から抜け出せないでいる。「本田がいれば」の思いは、指揮官だけではないだろう。

 11月初旬には、タジキスタン戦(11日)北朝鮮戦(15日)に向けた日本代表合宿が始まる。本田の強行招集は、今月28日のリーグ・Sナリチク戦(ホーム)までに実戦復帰することが前提になる。原技術委員長は「向こう(モスクワ)で練習に本格的に合流した後に(症状が)どうなるか。慎重に見極めないといけないだろう」との見通しを語った。本田が戻ってくれば、香川が再び輝きを取り戻すことも考えられる。迷える日本を救えるのは、やはり本田しかいない。エースの復帰が待たれる。

 ◆本田の右膝負傷

 8月28日のアウェーでのスパルタク・モスクワ戦で先発するが、前半途中に右膝を痛め後半2分に交代。W杯アジア3次予選での代表招集に伴い、30日に帰国。チームとあいさつをかわすと、埼玉県内の病院へ向かった。31日に右膝半月板損傷と発表され、同日夜に代表を離脱し渡欧。9月1日にスペイン・バルセロナの名医を訪れそのまま内視鏡手術を受けた。手術は成功し、CSKAスタッフは回復まで最長3カ月かかる見通しを示した。ロシアに戻らず、バルセロナで1カ月半から2カ月のリハビリを予定していた。