<U-17女子W杯:日本9-0メキシコ>◇9月30日◇1次リーグC組◇アゼルバイジャン・バクー

 「リトルなでしこ」の勢いが止まらない!

 日本が1次リーグ最終戦でメキシコに圧勝し、3大会連続の決勝トーナメント進出を決めた。主将のMF成宮唯(17=JFAアカデミー福島)が前半に1ゴール2アシストの活躍。「田中陽子2世」の呼び名高い成宮を中心に、日本が1次リーグ3戦で17得点無失点の快進撃でC組首位通過を確定させた。5日にD組2位との準々決勝に臨む。

 成宮が圧勝劇の主役となった。前半8分、FW白木に縦パスを送り、これがDF清水の先制弾につながった。18分には左サイドから切り込んだ際に倒され、PKを獲得。これを自ら右足で決めて2点目を挙げた。22分には左サイドからのクロスで白木のゴールをアシストし、26分には右サイドをドリブルで突破し、MF井上綾の得点もアシスト。後半26分に退くまでピッチを駆け巡った。

 京都の太秦(うずまさ)映画村の近所で育った成宮は、今大会3点目。優勝した昨年のU-16アジア選手権でMVPに輝くなど、ひのき舞台で活躍を見せている。JFAアカデミー福島の先輩で、この日なでしこリーグ初得点を決めた田中陽子(INAC神戸)とは、昨年まで5年間生活をともにした。田中が出場した9月8日のU-20女子W杯3位決定戦は、国立で観戦した。今大会から初めて田中と同じ背番号9を与えられ、「先輩の届かなかった世界一にならないといけない」と金メダルを誓っていた。

 ブラジルに5-0、ニュージーランドに3-0で快勝したチームの勢いはそのままだが、吉田監督は「厳しい戦いは続く。我々のサッカーをやることが大事」と話した。キャプテン成宮を軸に初優勝へ突き進む。