【ウロツワフ(ポーランド)17日=益子浩一、栗田成芳、松本愛香通信員】14年W杯までに、ブラジルとの「差」を埋める-。日本代表のMF本田圭佑(26=CSKAモスクワ)が、敗戦を糧にはい上がる。16日の親善試合ブラジル戦は0-4の大敗。本田はロシアへと戻る際に「今でも(ブラジルを)格上だとは思っていない」と強気に明かした。点差より、内容に自信をつかんだことで、1年8カ月後の本大会までに「勝てる」と言い切った。

 転んでも、すぐに起き上がる。そうやって本田は生きてきた。試合終了から約2時間後。現地の空港内で、香川ら欧州組と一緒に食事をとった。レストランから出てくると、ブラジル戦について1度は「もう話をしたくない」と口をつぐんだ。それでも自分で頭を整理し、ミュンヘン経由でロシアへと戻る搭乗口付近で、言葉をつないだ。

 「大差で負けても楽観している。その意見を曲げるつもりはない。今でも(ブラジルを)格上だとも思っていない。(勝つために)何をやるかは明らか。ただ、それを話すことはね…。期待しておいてとしか言えない。自信はある」

 W杯までにブラジルに勝つ-。それは負け惜しみに近いようにも聞こえる。内容で完敗し、試合に勝ったフランス戦。数字上は惨敗し、内容で多くの決定機を作ったブラジル戦。2試合で得たものがある。

 「ブラジルには差を感じたい試合だった。フランスとは差を感じられない試合だったから」

 フランス戦は金星を挙げたことで、世界との現実的な距離感が見えにくくなってしまった。一方でブラジル戦は、課題と向き合わなければ前には進めない状況に陥った。FWで出場した本田は前半27分に遠藤からのループパスを受け、シュートを打てるのに打たない、消極的な部分があった。

 「打っておけば良かったと後悔している。“らしくない”と言われれば、そう。でも乾が左を走っている時に(パスを)出せたのに、あえて打った。あれはパスを出すべき。サッカーはそういうもの。大事なのは(今後)成功させる能力」

 差を埋めるためには、個々の判断力、技術、日本の持ち味である組織力を磨くしかない。今後、緩やかな成長では世界に届かない。それは、本田自身が理解している。【益子浩一】