<東アジア杯:日本0-0北朝鮮>◇25日◇韓国・華城競技場

 なでしこジャパンが北朝鮮と引き分けた。FW大儀見優季(26=チェルシー)が代表通算100試合目を迎えた節目の試合だったが、あと1歩のところで得点を奪えなかった。それでも途中出場のFW岩渕真奈(20=ホッフェンハイム)やDF山崎円美(23=新潟)ら若手が奮闘し、3連覇のかかる27日の韓国戦へ期待を抱かせた。

 何度も好機をつくりながら、ゴール前をかためた北朝鮮のブロックを破ることはできなかった。後半3分の大儀見のスライディングシュートはGK正面に飛び、同39分の岩渕の左足シュートは、GKの手をかすめて右に外れた。

 結局、スコアレスドロー。08年から大会7連勝していた佐々木監督は、東アジアで初めて勝てず。「3連勝で3連覇」と話していた主将のMF宮間も反省しきりだ。「これ(胸のW杯優勝ワッペン)をつけている以上、アジアのチームを相手に引き分けでは何も言えない。結果は最悪だと思います」と悔しがった。

 それでも、代表100戦目となった大儀見をはじめ、手応えを口にする選手も多かった。最近はペナルティーエリア付近の攻撃が、大儀見と大野の2人だけで完結してしまう場面も多かったが、大儀見は「ボールが入る瞬間に周りが連動してくるようになった」と話した。後半29分から投入された岩渕は持ち前の高速ドリブルで積極的に仕掛けた。大儀見も「出場時間も長かったし、うまく試合に入っていた。チャンスも作り出せていた」とたたえた。

 これで1勝1分け。3連覇を達成するには、まずは27日の韓国戦に勝つことが必要になる。佐々木監督は北朝鮮戦について「カウンターに対する守備も頑張っていたし、集中力があって相手にチャンスを与えなかった」と評価。中1日となる次の戦いへ向けて「4チームの中で一番走り切れるチームでありたい」と意欲を見せた。【千葉修宏】