アギーレジャパンが、浦和FW興梠慎三(28)をリストアップしていることが24日までに分かった。11月14日のホンジュラス戦(豊田ス)、18日のオーストラリア戦(ヤンマー)の日本代表戦2試合に招集される可能性がある。今季リーグで現在12得点を挙げ、首位と好調な浦和を支えていることが評価された。代表入りすれば、11年6月以来、3年5カ月ぶりの返り咲きとなる。

 浦和のエースストライカーが、アギーレジャパンに招集される可能性が浮上した。興梠は今季リーグ戦で現在12得点。シーズン最高となった昨季の13得点を更新する勢いだ。日本代表からはザックジャパン時代の11年6月を最後に遠ざかっているが、GK西川とともに首位の原動力となっている活躍が代表スタッフの目にとまったとみられる。

 不動の1トップとしてDFの背後を狙って得点するばかりでなく、数字に表れない部分での貢献度は大きい。身長175センチと大きくはないがキープ力があり、2列目のMF柏木、李と巧みに絡み合う。左右のスペースへ流れてパスを引き出す柔軟性も持ち味だ。

 アギーレ監督が就任後、初めてJリーグを視察したのが8月16日の浦和-広島戦だった。試合後、日本協会関係者に興味を示した選手の1人として興梠の名前を挙げるなど、継続マークしてきた。11月上旬の代表メンバー発表に向け、明日26日の鹿島-浦和戦(カシマ)も視察予定で、9月、10月に選出した鹿島のMF柴崎、DF西、昌子(選出後に負傷辞退)らだけでなく、興梠のコンディションにも目を光らせる。

 アギーレジャパンの1トップには、9月の2試合に大迫(ケルン)、皆川(広島)が招集されたが、ともに無得点で10月は招集されなかった。その10月にはハーフナー(コルドバ)が選出されたが、出場機会はなく、最前線でメドが立っているのは岡崎だけ。最初の目標となる来年1月のアジア杯へ向けて、1トップの底上げのため、興梠に白羽の矢が立てられた。

 ◆興梠慎三(こうろき・しんぞう)1986年(昭61)7月31日、宮崎県生まれ。鵬翔高-鹿島-浦和。3度のJ1優勝をはじめナビスコ杯、天皇杯も各2度制覇。J1リーグ通算254試合74得点(29節終了時点)。国際Aマッチ12試合0得点。175センチ、72キロ。