山形DF西河翔吾(31)が、圧倒的な高さで開幕スタメン入りへ猛アピールした。25日に千葉・市原市内で行われたJ2横浜FCとの練習試合(45分×2本)にフル出場し、1本目36分にCKから頭で先制ゴール。守っても3バック中央でFWカズらに流れの中では決定機を与えず、合計4-1の勝利に貢献した。

 11年目の西河が、開幕10日前に頭角を現した。22日の千葉戦で出場していない“控え組”で臨んだ一戦。前線からのプレスが機能しながら、再三のチャンスを決めきれずに迎えた1本目の36分、MF日高のCKに打点の高いヘディングで合わせた。昨季は度重なるケガで後半戦を棒に振った男は「久々に決まりましたね。ドンピシャじゃないけど、うまく入ってくれた」とニッコリ。2本目の28分にもCKからニアサイドに走り込んで相手を引きつけ、後方で待っていたDF舩津のゴールを呼んだ。

 3バックの「残り1枠」は譲らない。今キャンプの実戦では、中央にDF渡辺、左にDF石川が入るケースが多く、右だけが流動的な状態。多くの組み合わせを試している石崎監督も「各ポジションに核はあるけど、他の選手がどれだけ合わせられるかを見ている。西河はセットプレーで良さが出たな」と評価した。

 7日の東京戦で肋骨(ろっこつ)付近を痛めた影響も感じさせず、今キャンプ初の90分フル出場。西河は「カズさんと長い時間やれて楽しかった。真ん中でもどこでも違和感はないので、アピールしていくだけ」と定位置奪取へ気合十分だった。【鹿野雄太】