【城南(韓国)2日=益子浩一】G大阪のFW宇佐美貴史(22)が、5年前の雪辱を果たす。今日3日の城南戦(アウェー)に向け、ソウル近郊の試合会場で公式練習に参加した。城南は10年5月11日の決勝トーナメント初戦で0-3で完敗した因縁の相手。宇佐美は「あの時より成長していないといけない。どれだけ質の高いサッカーをするか。その先頭に立つ。必ず借りは返す」と言い切った。

 当時は18歳で先発。ACL3戦連発の期待を背負いながら抑え込まれた。まさにアウェーの洗礼という微妙な判定もあり、チームは残り15分で3失点。その大会で城南は頂点まで上り詰めた。この日、宇佐美は会場に現れるなり「ああ、ここだ! 懐かしい」。アジア制覇を逃した悔しさが、脳裏によみがえった。

 「自分たちの環境を離れて、どれだけタフに戦えるか。敵地の戦いこそ大事。俺は韓国料理が好きで、日本でもしょっちゅう食べている。そんな(敵地に来た)気はしない」

 両チームとも初戦は黒星発進。2連敗なら1次リーグ突破に暗雲が漂う。MF遠藤は「なんでもない反則でも点に結びついてしまう。止めるべきところで、しっかり止める」。今遠征は故障を抱えるMF今野とDF岩下が不在。ゼロックス杯に続く宇佐美の公式戦2戦連発で、5年前の悪夢を振り払う。