満員のアイスタで不動のエースが輝いた!! 清水は鹿島を下し、2年連続で開幕戦勝利を挙げた。前半40分にFW大前元紀(25)が右足で先制点をマーク。1度は同点とされるも、後半29分にMF本田拓也(29)が勝ち越し弾。終了間際に再び大前がダメ押しの3点目を奪い、難敵を撃破した。エースの活躍で好発進したチームは次節アウェーで新潟と対戦する。

 エース大前がオレンジに染まったアイスタに歓喜をもたらした。前半40分、敵陣のゴール前でボールを奪ったMF八反田康平(25)からボールを受けると、絶妙なトラップで抜けだし、右足で冷静に流し込んだ。「あの時間に取れたことは大きい」。待望の先制点にガッツポーズで喜びを爆発させた。

 これだけでは終わらなかった。MF本田の勝ち越しゴールで1点リードを奪うと、後半ロスタイム。MF村田和哉(26)のパスに右足を振り抜く。強烈な弾道がゴール上に突き刺さると、サポーターの前までダッシュし何度も拳を突き上げた。開幕戦で2得点と、これ以上ない結果に「何よりもチームが勝てたことがよかった」と胸を張った。

 今オフは以前から痛みを抱えていた左足首を手術し、年末年始はオフ返上でリハビリに専念した。予定よりも約3週間早く復帰すると、始動からの実戦は7試合で4得点。例年以上の仕上がりで開幕を迎え、勢いそのまま大仕事をやってのけた。

 決めるべき男が決めれば、チームにはいいデータもある。大前が開幕戦でゴールを挙げた10年は開幕から10戦負けなし(7勝3分け)とスタートダッシュに成功。一時は首位に立った。昨季公式戦で3戦全敗だった難敵から勝利を挙げたことも大きい。大前は「いい形でスタートを切れた。次の試合につなげたい」と先を見据えた。

 守備陣も1失点したものの、90分間ハードワークを続け、課題だった球際でも負けなかった。大榎克己監督(49)も「最後まで集中力を切らさずにやってくれた」と選手をたたえた。昨季、J2降格の危機を味わったチームは悔しさを胸に一回り成長。最高のスタートを切ったオレンジ軍団は好調を維持するエースとともにさらなる高みを目指す。【神谷亮磨】