なでしこリーグの大阪高槻が30日、経営難でリーグ参戦継続の危機に陥っていることを明らかにした。大口スポンサーの撤退などで本並健治監督とプロ契約のFW丸山桂里奈への報酬は約2カ月分の遅配が生じており、今季の運営資金は3000万円不足する見込みで、支援金を募ることを発表した。

 大阪高槻の横山社長は、会見で「このままでは参戦できないことも起こり得る」としてスポンサー獲得への意欲を示した。元日本代表GKの本並監督は「選手は不安な顔をしていた」と窮状を訴えた。日本が優勝した11年W杯ドイツ大会代表の丸山は「驚いている。チームメートと1つになっていきたい」とコメント。

 支援金は街頭や試合会場で募り、遠征費、選手の給与などに使う。クラブ関係者によれば、リーグが再開する9月の5試合を行う運営資金にも不安が残っており「確実に試合を行うために、(リーグが中断している)このタイミングで発表しました」と説明した。

 8月8日には高槻市内のクラブ事務所が入るビルで行われる「夏祭りイベント」で寄付金を募る予定。チームは今季はここまで1勝2分け10敗で、10チーム中9位と苦戦が続いている。