前節首位に立った鹿島が最下位の山形に完勝し、第2ステージ1位を守った。

 序盤はアウェー山形が主導権を握った。開始1分、FWディエゴが左足で低空ミドルシュート。サイドネットに刺さったが、まず戦う姿勢を示した。その後も左サイドを起点にボールを保持。24分には、左スローインからの好連係でディエゴが最終ラインのど真ん中を破ったが、左足シュートはゴールの右に外れた。

 最下位相手に負けられない鹿島は前半、ほとんどチャンスをつくれなかった。5分に得た右CKにDF植田が頭で合わせ、浮いてしまったシュートが序盤唯一のシュート。しかし、焦らない。前半40分、この日2本目のシュートを確実に決めた。ゴール前の密集を抜けたFW土居が左足で浮き球を送る。ファーサイドに走り込んだFW金崎が頭で押し込み、先制した。1-0で前半を折り返した。

 後半も鹿島が先手を取った。12分、MFカイオが追加点だ。土居のスルーパスで右サイドを疾走したMF遠藤が、利き足ではない右足でグラウンダーのクロス。GKとDFの間を通すと大奥に走り込んだカイオに届き、あとは無人のゴールに流し込むだけだった。

 さらに29分、3点目でダメを押す。カイオが個人技で左サイドを突破し、中央にマイナスのパス。ペナルティーアーク付近で受けた遠藤がダイレクトで左足を合わせ、ゴール右に突き刺した。完璧な試合運びを披露した鹿島が、11年7~8月以来の5連勝を飾った。

 山形は後半43分、途中出場のMF中島が惜しい右足ボレーを放ったが、GK曽ケ端の好セーブに遭って無得点。今季7度目となる3失点以上を喫し、14戦連続勝ちなしとなった。