仙台はアウェーで名古屋に勝利した。0-0で折り返した後半34分、MF奥埜博亮(26)が決勝点を決めた。連敗を「3」で止め、8月12日のホーム松本戦以来、1カ月ぶりの勝ち点3をものにした。
笑顔があふれた。仙台イレブンも、敵地まで足を運んだサポーターも一緒に万歳した。4試合ぶりの白星。それは前日11日まで、記録的豪雨に見舞われた本拠地の宮城県をはじめ、被害を受けた地域へ希望を届ける勝利だった。
宮城は東日本大震災からちょうど4年半となった日に、再び災難に遭遇した。試合直前のロッカールーム。渡辺監督は「宮城と仙台に希望と勇気を」とホワイトボードに書き込み「我々が力や勇気を届けよう。少しでも、心の安らぎになれば」と選手らを鼓舞して臨んだ試合だった。
後半34分、決勝点を決めたのは仙台育ちのFW奥埜だった。「緊急警報を知らせるエリアメールなどで携帯が鳴るとドキドキして眠れなかった。被害に遭われた方々は、相当怖い思いをしたのでは」と話し「サッカーの力で元気にしたい」と奮闘。思い切り右足を振り抜き、自身の第2S初得点を決めた。
震災以来「復興の光になる」という使命を掲げてきた。ベンチの選手らの願いも乗せた1発は、相手の元日本代表GK楢崎さえも止められなかった。4試合ぶりにつかんだ勝ち点3は、イレブンにとってもサポーターにとっても特別なものとなった。【成田光季】



