日本サッカー協会の田嶋幸三副会長(58)が、次期会長に就任する可能性が7日、高くなった。同日、次期会長選の理事会推薦候補者を決める投票が開票され、田嶋氏が最も多い票を集めたことが分かった。

 現職の大仁邦弥会長は3月に任期満了する。次期会長の選出は、各都道府県代表やJ1クラブの代表者らで構成される75人の評議員による投票(31日)で最終決定する。今回の理事会推薦候補者の投票は、前哨戦のようなもので、田嶋氏が票を集めたことで評議員が行う本投票にも大きく影響することが考えられる。

 次期会長職を巡って田嶋氏は、原博実専務理事(57)と競っている。昨年12月23日に、東京・文京区のJFAハウスで開かれた評議員会では、両者がそれぞれ20分間、プレゼンテーションを行い、評議員や理事の前でアピールした。田嶋氏が育成を中心にテーマ別の改革案を披露したことに対し、原氏はチャレンジ精神などを強調。評議員からは「原さんの政策は具体性に欠ける」などの話が漏れていた。

 田嶋氏は昨年、国際サッカー連盟(FIFA)理事にも当選。サッカー外交にも一役買うことが期待されており、このまま順当に本投票でも当選すれば、日本サッカーは、国際舞台での飛躍も期待できる。