「感謝をプレーで表現したい」-。移籍加入でいきなり副主将に抜てきされた仙台のDF平岡康裕(29)が延岡キャンプ3日目の6日、意欲を語った。「まさか1年目ではないと思っていたのでビックリしましたが、そういう年齢でもありますし、光栄です。チームを良い方向に持って行けるよう積極的に引っ張っていきたい」。

 プロ12年目となる今季から新天地での戦いに挑む。「入団し育ててもらった」清水と「この年齢になった自分に声をかけてくれた」仙台の両方に感謝する。「この年でもステップアップできることを証明したい。(リーグ)トップ5やACL出場のための戦力として来たので」と頼もしい。

 今キャンプ中すでにチームに浸透し、日に日に存在感を増している。実戦形式の練習ではセンターバックとして守備を統率、積極的に声をかけている。得意のヘディングでは、これまで培った経験から「負ける気はしない」という独自の競り合い術で、クリアもシュートも一級品と評判だ。

 仙台デビューが待ち遠しい。「清水では何度も苦い思いをしてきた。仙台ではみんなで喜び合える状況を自分の手でつかみ取りたい」。すでに副主将の自覚を強く持ち、日々のキャンプを過ごしている。【成田光季】