磐田が1-1で大宮と引き分け、アウェー戦で勝ち点1を積み上げた。前半44分、MFアダイウトン(25)が相手DFを引きつけてラストパスを出し、MF小林祐希(23)の先制点をアシストしてみせた。今季は持久力もアップし、さらなる活躍を誓った。チームは後半13分に同点弾を許したものの、これで4試合負けなし。3季ぶりのJ1舞台で、第5節を終え、勝ち点6となった。

 ゴールライン際で相手DF4人に囲まれても、アダイウトンは冷静だった。0-0で迎えた前半44分、左サイドのDF中村太亮(26)のスローインを足元で受けると、小林がゴール前に動きだす瞬間を確認。右足で優しく出したゴロのパスで、先制弾を演出した。まるで自分の得点のように喜び「(小林)祐希が動いているところを、見逃さなかった。あそこしかスペースは無かったけど、2人で息のあったプレーができた」と満足げに振り返った。

 後半15分には、GKカミンスキー(25)のパスから左サイドをドリブル突破し、決定機を作った。同43分に交代するまで、守備にも積極的に入って走り続けた。移籍1年目だった昨季。当初は筋トレメニューを消化できなかった。長距離走では他選手と1周遅れになるほどの持久力不足。居残り練習で、菅野淳フィジカルコーチ(50)と徹底的に体を鍛えなおした。

 現在は1日の練習で、15キロ以上の走行距離をマークするほどの実力が備わった。母国ブラジルでプレーしていた際は、パワーとドリブルに頼っていたが、移籍を契機に変身。昨シーズン終了後には名波浩監督(43)のいる監督室を自ら訪れ、涙ながらに「磐田に来て、成長できた。ありがとう」と頭を下げた。

 昨季J2では17得点を挙げたが、今季はまだ無得点だ。アダイウトンは「ゴールは自然に生まれるもの。チームのためにアシストできたのがよかった」と自然体を強調。個人よりもチームを優先する姿勢だ。チームは3試合連続で引き分けた。「我慢できなくて後半に失点してしまった。次はそうならないように、備えたい」と反省した。自らのJ1初得点、チームの今季2勝目を見据え、気持ちを切り替えた。【保坂恭子】