川崎Fのリオデジャネイロ五輪日本代表MF大島僚太(23)が決勝点を呼び込み、浦和との首位攻防戦を制した。大島は帰国後インフルエンザを発症し、19日に復帰したばかりだがフル出場。1-1の後半29分、ドリブル突破からMF森谷の決勝点を演出した。川崎Fは第2ステージ首位を奪還し、年間勝ち点1位もキープ。浦和の不敗は10でストップした。

 大島が決勝点を演出した。疲労がピークだった後半29分、ドリブルでペナルティーエリア内へ仕掛けた。DFをいなし、冷静な判断でDFエウシーニョへパスを送り、そこから森谷のゴールが生まれた。試合後「きつかった…」とせき込んだ。実は勝ち越した直後に寒けを感じ、主将MF中村に「交代させてもらえないかな」と直訴。だが先輩のDF井川が「おれがダメ」と交代してしまった。交代枠は1つ残っていたが、気付くと90分完走していた。

 リオからの時差ぼけもせきも残る中での復帰戦で、チームの首位奪還に貢献。日本代表ハリルホジッチ監督が視察する前で奮闘した。大島は「連敗せず勝ち切れたのは良かった」と手応えを口にし、風間監督も「監督が鬼と言われると思うけど、90分、良くやってくれた」とたたえていた。