恥骨痛で離脱していたJ2札幌MF荒野拓馬(23)が5日、札幌ドームホヴァリングステージでの全体練習に部分合流した。8月23日の練習を最後に離脱しており、全体練習参加は43日ぶり。本来は約4カ月かけ痛みが取れるのを待つことが理想も「それではシーズンが終わってしまう」と前倒し。水戸戦後の12日から、完全合流する。

 痛みは残っているが「僕にはやり残したことがある。何とかJ1昇格するために力になりたい」と前を向いた。この日はウオーミングアップから、ダイレクトタッチでのボール回しまで参加。紅白戦は参加しなかったが「ちょっと、じんじんする。でも今年をやりきれば、後はオフになる。大丈夫」と覚悟を決めた。四方田監督も「まずは慣らしながらだが、残り8戦、少しでもアピールしてくれれば」と復帰を期待した。

 今季は1月の沖縄合宿中に恥骨を亀裂骨折。復帰後の5月の練習中に左足底を痛めリオ五輪出場を逃した。さらに8月に恥骨痛と度重なるけがに苦しめられた。出場14試合で得点は7月3日、函館での横浜FC戦の1点のみ。「悔しい。最後はもっと点に絡み、良い1年にしたい」と気を引き締めた。【永野高輔】