Jリーグは12日、東京都内で理事会を開き、J1の大会方式を来季から年間勝ち点で争う1シーズン制に戻すことを承認した。昨季導入した2ステージ制とチャンピオンシップの方式は今季限りとなり、2年で終える。

 J1で1位から4位のクラブを対象に、使途を選手の獲得資金や練習施設の充実、育成費に絞った強化配分金の創設も決めた。優勝すれば賞金3億円のほかに翌年から3年間、総額約15億円を支給。2位は7億円、3位は3億5000万円、4位は1億8000万円となる。毎年度適切に使われたかを審査した上で、翌年度分を支払う。

 Jリーグ各クラブに均等に支給していた配分金も倍増し、J1では3億5000万円に。今夏に英動画配信大手パフォーム・グループと10年間で約2100億円の大型契約を結び、大幅に増えた。記者会見した村井満チェアマンは「パフォーム社から投資いただき、期待に応えるため、Jリーグが魅力的となる必要がある」と述べた。

 J1の現行の大会方式はリーグ収入の頭打ちや注目度の低迷への打開策として導入したが、終盤にチャンピオンシップを組み込むため日程面の課題が出ていた。大型契約もあり、1シーズン制への回帰や競技力向上策の議論を進めていた。