C大阪FW柿谷曜一朗(26)は、勝利を告げるホイッスルが鳴った瞬間、ピッチに倒れ込み、人目もはばからずに号泣した。

 「うれしいです。やっぱり、キャプテンとしてスタートした1年でケガしてしまい、チームには迷惑かけたんですけど、最後にピッチに戻って来られて、みんなでJ1昇格できた」

 6月8日の長崎戦で右足関節靱帯(じんたい)を損傷、手術し、全治3カ月と診断された。11月6日の愛媛戦で復帰するまで、5カ月もかかった責任を胸に、11月27日のJ1昇格プレーオフ京都戦では、前半13分に左足でゴールを決め、チームを決勝に導いた。「最高です。最高のチームですし。5カ月つきあってくれたフィジカルトレーナーには感謝したい。サポーター含め喜びを分かち合いたい」と涙声で感謝した。

 柿谷は取材後、コロンビア山中で発生したブラジル1部シャペコエンセの選手らを乗せた飛行機墜落事故で亡くなった、12年にC大阪に在籍したFWケンペス選手(享年34)の背番号9のユニホームを着て、満面の笑みを浮かべた。