東京の元日本代表FW平山相太(31)が惜別ゴールを奪った。

 2点を追う後半ロスタイム1分、DF小川諒也(20)の左FKに頭を合わせ、ゴールに押し込んだ。後半18分から出場して仕事をし「相手のゾーンディフェンスに諒也がうまく流し込んでくれた」と後輩に感謝したが、時既に遅く空砲に。2年連続の準々決勝敗退となり「チームが勝つゴールを決めたかった。負けたら、うれしさがなくなる」と笑顔なく話した。

 オランダ1部ヘラクレスから06年9月に加入して以降、約10年間、東京一筋だった。来季は仙台に完全移籍することが確実。初の国内移籍となる。「けがが多かったけど、チームのスタッフに支えてもらった。ファンやサポーターは、どんな時も応援してくれた感謝しかない。リハビリして、ピッチに立って、恩返ししたかった」。勝利に導くゴールは奪えなかったが、試合後はサポーターから平山コールの大合唱を浴びた。