東京ヴェルディの元日本代表MF橋本英郎(37)が、セレッソ大阪から移籍後、初出場した。

 橋本は1点をリードした後半20分、左もも裏の筋肉の違和感を訴えたMF井上潮音と交代で、左ボランチに入った。右手を突き上げ、周囲に積極的に指示を送り、自陣ゴール前から、相手ゴール前まで精力的に走った。

 G大阪で14年にわたってプレーしてきた橋本にとって、東京Vは長年のライバルだった。「まず、スタジアムに来た時に、僕の中にはアウェーの感じしかなかったので、すごい違和感を感じながらアップからしていました。(ピッチに立ったら)何も思わなかったですね」と笑いながら振り返った。

 ホーム開幕戦で東京Vでのデビューを飾り、チームも今季初勝利を上げた。それでも「まぁ…そこまで良かったとは思ってはいない。結果だけがついてきたと思う」と冷静に振り返った。

 橋本が口にした結果こそが、東京Vが味スタでのホーム開幕戦で、最もほしかったものだろう。味スタでは、16年8月11日のツエーゲン金沢戦で勝って以降、4分け2敗と勝っておらず、約7カ月ぶりの勝利となった。また昨季は40節から最終42節まで3連敗。今季も2月26日の徳島ヴォルティスとの開幕戦に敗れており、負のスパイラルに陥っていた。

 橋本は「みんなが去年、最後、3連敗で勝てずに終わっていたし、ホームで勝っていなかったみたいなので、そういう意味で、みんなのマインドは変わった感じがしますね」と、1勝がチームに与えた好影響を認めていた。【村上幸将】