FC東京ユースFW久保建英(15)が、北海道コンサドーレ札幌戦の後半21分に、MF永井謙佑に変わり途中出場した。久保にとって、トップチームでの出場は初めて。

 久保は後半19分にベンチから呼ばれると、ユニホームを着た。それだけでスタジアムがどよめいた。そしてFWピーター・ウタカと2トップを組んだ。ピッチに入って早々の23分、札幌MF横山知伸にプレスをかけた。同23分にはドリブルで中央に仕掛け、ウタカにパスを出した後、札幌のペナルティーエリア内に抜け出したが、足を滑らせて転んだ。

 後半39分には、中央をドリブルで突破。後ろから札幌DF新藤亮祐に押され、倒れながらもシュートを放った。そのプレーでFKを獲得すると、自らボールを取って、ボールをピッチに置いた。左、右と足を順番にストレッチした後、左足で思い切り蹴った。枠は外したが、スタンドは沸いた。

 15歳10カ月29日でのトップチームでの出場は、東京ヴェルディFW森本貴幸(現川崎フロンターレ)が、3月13日のJリーグ磐田戦で記録した15歳10カ月6日に次ぐ、史上2番目の記録。久保は既に、16年11月5日のJ3第28節東京U-23(23歳以下)-長野パルセイロ戦(駒沢)の後半開始から出場し、15歳5カ月1日のJリーグ最年少出場記録は打ち立てている。

 この日、ゴールを決めれば、森本が05年3月19日に前身のルヴァン杯川崎戦で決めた、16歳10カ月12日を超える、同杯史上最年少記録だった。トップチームでのゴールで見ても、森本が04年5月5日のジェフユナイテッド市原(現千葉)戦で記録した、15歳11カ月28日を上回ったが、その記録は持ち越しとなった。

 久保は4月15日のJ3C大阪U-23戦で、前半38分に左足で決勝ゴールを決め、15歳10カ月11日のJリーグ最年少ゴール記録を達成している。【村上幸将】