鹿島アントラーズは1月28日のACLプレーオフに続き、無得点で敗戦した。

シーズン2戦目だが、いまだ準備期間不足の影響は大きい。昨季最終戦となった元日の天皇杯決勝から今季初戦までのわずか4週間で、監督は代わり、選手も大幅に入れ替わった。昨季最終戦からこの日まで2カ月以上も空いた名古屋とは、どうしても完成度に差が出てしまう。

チームは1月8日に始動したが、昨季の主力は2週間のオフを挟んで16日からの合流となった。ザーゴ監督はその後「紅白戦をやると試合の負荷がかかる」と、選手の疲労を考慮して実戦練習を避け、ビルドアップ練習などに時間を割いてきた。しかし、いざフルコートのピッチに立つと選手の距離感が悪く、細かい局面での戸惑いもあった。

MF土居は「どうやって良くしていくかと言われたら、試合をこなすしかない」と言った。ザーゴ監督が掲げるポゼッションサッカーを実現させるには、実戦の中で挑戦と失敗を繰り返し、選手間、また監督とピッチ内との共通意識を深めていくしかない。この日、試合後のロッカールームでは、ポジティブな話し合いが活発に行われていたという。ザーゴ監督は「今、みんなで試行錯誤している。負けたからといってやり方を変える必要はない」と話した。選手の言葉を借りれば、鹿島は今「チームとしてもがく時期」だ。