女子サッカーのINAC神戸MF澤穂希(36)が発起人となった東日本大震災復興支援慈善試合の収益金などで建設したクラブハウスの譲渡式が15日、岩手・陸前高田市内で行われた。澤はFIFA(国際サッカー連盟)年間表彰式参加のため欠席したが、なでしこジャパンのMF川澄奈穂美(29=INAC神戸)や、J2磐田の加藤久ゼネラルマネジャー(58)らが出席。陸前高田市役所や、陸前高田一中を訪問後、地元・高田FCの子どもたちと交流も図った。

 初めて同市を訪れた川澄は「被災地の現状も体感できましたし、復興がまだまだだということも実感できました。本当に来られて良かったです。サッカー仲間として子どもたちと一緒に楽しめたこともうれしい」。復興が進んでいない地区を目の当たりにし、支援継続の必要性を再認識していた。

 澤らによる慈善試合は12年12月に東京・国立競技場で約3万人を集めて開催し、昨年1月にはフットサルを東京・府中市総合体育館で実施。なでしこジャパンに加え、ヤングなでしこ、ラモス瑠偉(57=FC岐阜監督)ら男子日本代表OB、ナオト・インティライミ(35)ら芸能人などが協力してきた。今後はチャリティーオークションなども行って、活動を継続する予定だ。