左太もも肉離れで離脱していた浦和DF闘莉王(26)が、自信喪失のチームにカツを入れる。24日からチーム練習に合流し、Jリーグ再開となる30日のホーム新潟戦からの復帰を自ら宣言した。オジェック体制から続く国内公式戦10戦未勝利という不名誉記録を止めるため、持ち前のリーダーシップでチームをけん引する姿勢をみせた。

 冷たい雨が降り注ぐピッチで闘莉王が躍動していた。肉離れしていた左太ももに不安を見せず、全力でのダッシュを連発した。今月8日の横浜戦以来、遠ざかる試合に飢えており「久々で待ち遠しい。オレも勝利を欲しがっている」。30日のホーム新潟戦出場に照準を合わせていることを強調した。

 3-3で引き分けた23日のナビスコ杯京都戦は映像でチェックした。2点リードを追いつかれた展開に危機感が募った。早速、元気のないチームメートに「あのやられ方はまずい」と猛ゲキを飛ばした。

 闘莉王

 昨年から引きずっていることで、相当、自信をなくしている。せっかく強いチームになったのに(昨年)1年間で楽しさとか勝ち方とか前の監督が混乱させた。後ろを振り返っても仕方ないし、強いレッズをホームで見せたい。

 リーグのホーム戦は昨年10月7日の大分戦以来、5戦連続の勝ち星なし。国内公式戦も10戦未勝利。勝たなくてはいけない気持ちは人一倍、強い。「苦しい時こそ誰がやるんだということ。オレはできることをやる」。強烈なリーダーシップで意気消沈のチームを盛り上げていく。【藤中栄二】