サプライズは西!

 サッカー日本代表候補が17日に発表され、J1磐田のMF西紀寛(27)が代表復帰を果たした。代表への招集は、ジーコ監督時代の05年1月以来、3年3カ月ぶり。21日から3日間行われる代表合宿に参加し、フルパワーで暴れまくってくる。

 突然の代表招集に、誰よりも西自身が驚いていた。ナビスコ杯東京戦から一夜明けたこの日。屋内での軽い調整で終えると、クラブハウスをいち早く後にしていた。代表発表のことは頭になかった。だから、鈴木強化部長から吉報の電話を受けると「えっ、僕ですか?」と思わず聞き返した。それほど、本人にとって予期せぬサプライズだった。

 だが、予兆はあった。日本代表の岡田監督が、12日の札幌戦、16日の東京戦と続けて視察に訪れていた。代表スタッフが同一チームを連続して見るのは珍しいこと。その札幌戦。西は直前に急きょ、遠征を取りやめていた。それだけに、東京戦では西を再度見に来た格好でもあった。そんな熱視線を受けた西は「久しぶりの代表合宿ですが、しっかり自分の力を出し切ってアピールできるよう頑張ります」と決意した。

 04年にアジア杯などAマッチに5試合出場した。だが、ケガなどが度重なり、いつしか遠ざかった。その当時とは変わったと、柳下コーチは言う。「今季は攻守に渡って運動量が増えた。責任感があって、特に球際の厳しさが出ている」。FW前田も「すべてにおいてレベルが高い。それにメチャメチャに見えて、すごい面倒見がいいんです」と“大人”な西を尊敬した。

 チーム事情は今、リーグ戦2勝4敗と波に乗り切れていない。そんな中での招集に、最初は引け目を感じた部分があったという。だが、心を切り替えた瞬間、周囲にはこう言った。「周りがどうだとか、代表に残れるようにとかじゃなく、しっかり自分の力を出したい」。西が、代表で暴れてくる。【今村健人】