<J2:広島1-0山形>◇第11節◇3日◇広島ビ
頼れるエースが、勝利への扉をこじ開けた。J2サンフレッチェ広島は3日、ホームで山形と対戦し、FW佐藤寿人(26)のゴールで1-0の勝利。徹底的に守る相手から虎の子の1点を奪うと、守備陣も奮闘。3連勝を7試合ぶりの完封劇で飾った。エースの一発で首位独走に弾みをつけた。次戦は6日、仙台戦。昇格争いのライバルを、アツいホームで撃破する。
これがエースだ。危険地帯を8~9人で守る山形の鉄壁の守備網を、FW佐藤寿が切り裂いた。0-0で迎えた後半23分、均衡が崩れる。同12分から途中出場のFW平繁が鋭いドリブルでペナルティーエリアに進入し、強烈な右足シュート。山形GK清水が弾いたところに、佐藤寿が反応した。お立ち台では「80%平繁のゴール」と謙遜(けんそん)したが、日本人選手トップクラスの“得点嗅覚(きゅうかく)”を、14332人の目に焼き付けた。
厳しい試合だった。DFストヤノフが何度も攻め上がる、パスコースがない。前半から終始ボールを支配したが、どちらが主導権を握っているのか分からない展開に、前半のシュート数はわずか4本。崩した形の攻撃は、試合開始から37分後だった。後半12分に平繁が入り、数的不利を個人技で突破しリズムをつかむと、最後はエースがしっかりと決めた。
有言実行の一発だ。前日練習では「応援に来てくれる子供達に喜んでもらいたい。勝利のゴールを決める」と佐藤寿。先日の日本代表候補合宿に参加したJ1柏MF(26)逮捕に「夢を与える立場なのに…」と顔をしかめた。誰よりもプロとしての立場を自覚している佐藤寿が、結果でスタジアムを盛り上げた。
前節徳島戦2得点に次ぐ連続弾で、広島でのJ1・J2通算54得点。“アジアの大砲”高木(現東京Vコーチ)を抜き、単独2位に躍り出た。チームは3連勝で首位キープに成功。次節はホーム仙台戦。GWにゴールラッシュに突入した“和製インザーギ”佐藤寿が、次は古巣のネットを揺らす。【佐藤貴洋】




