<ナビスコ杯:清水4-2磐田>◇予選リーグB組◇25日◇日本平

 磐田FW中山雅史(40)がナビスコ杯清水戦で、40歳8カ月2日のJ公式戦日本人最年長ゴールを決めた。後半43分に右CKからヘディングシュートで得点。Jリーグ、ナビスコ杯を合わせたJ公式戦で、横浜FCのFWカズの記録を58日上回った。外国人選手を含めても、Jリーグでのジーコに次ぐ2番目で、ナビスコ杯では最年長弾。チームは2-4で敗れ公式戦4連敗となったが、ゴンだけが意地を見せた。

 意地だった。1-4で迎えた後半43分の右CK。中山は一瞬で相手マークを離すと、頭でたたき込んだ。次の瞬間、自陣に戻ろうとする磐田選手の中、真っ先にボールを拾いに行った。最後まで試合をあきらめない。勝利にこだわるその姿勢が生んだJ公式戦日本人最年長弾だった。

 後半32分に出場すると、13分間の中でシュートを2度放った。体を張り、188センチの清水DF高木和らと5度競った空中戦は、ほとんど勝った。試合前日には1人で腹筋と背筋を黙々とこなす。そんな継続の力でライバルのカズの記録を58日塗り替えた。だが公式戦4連敗に「ミスは誰にでもある。でも、それを次にどうつなげていくかなんです」と話し、誰よりも早くバスに乗り込んだ。

 自身26度目の清水との静岡ダービーで、初めて喫した4失点大敗。「結果を真摯(しんし)に受け止めて、死ぬ気でやらないといけない。うじうじしてもしょうがない」。カズのいないJ1で最年長戦士は、背中で訴えていた。【今村健人】