<ナビスコ杯:千葉2-1札幌>◇予選リーグC組◇25日◇函館
「切り札」が不在-。コンサドーレ札幌は、ホームのナビスコ杯予選リーグ第4戦で千葉に1-2で敗れた。後半開始早々に勝ち越された後、三浦俊也監督(44)はMF砂川、FW石井、MF藤田と次々に攻撃的な選手を投入したが実らなかった。昨年は劣勢を挽回(ばんかい)する、試合の流れを変えられるジョーカー役がいたが、今季はここまで現れていない。切り札役を担う選手の登場がナビスコ杯予選突破、そしてJ1残留のカギになる。
悪い流れを、最後まで断ち切れなかった。1点リードされた後半33分、途中出場のFW石井が相手DF裏に飛び出したFWダビに出したスルーパス。タイミングは絶妙だったが距離が長すぎた。通っていれば決定的だっただけに、ダビは怒りをあらわにし、ベンチの三浦監督は天を仰いだ。
降り続く雨、スリッピーな芝という悪コンディションもあり、札幌は連係ミスを連発。攻め手がなかった。しかも、局面を打開してほしいと期待した「途中出場組」もかみ合わない。「メンタリティーではかたづけられない。選手も悪いし、私も悪い」。試合後の会見で、三浦監督は怒りを懸命に抑えながら話した。
舞台がJ1となり、苦戦が続く今季。「流れを変える選手」が出てこない。昨季は開幕からMF砂川、FW石井がジョーカー役を担い、終盤は岡本、西らが加わった。だが、今季は中盤の藤田、西谷がけがで出遅れたこともあり、砂川のスタメン機会が増加。経験の少ない石井、岡本がJ1の壁にぶち当たり不振に陥るなど、劣勢のチームを生き返らせる選手が見つかっていない。
この日はベンチスタートの砂川を後半11分に投入。同24分にボランチ芳賀を下げて石井、同35分には西谷から藤田と、ベンチの攻撃的選手をピッチに加えても、チームの輝きは増さなかった。「ボールにさわれず、チームに流れを持ち込めなかった」と石井。藤田は「もう少し、積極的にボールへ向かっていかなければいけなかった」と反省ばかりが口をついた。
リーグ戦17位の札幌にとって最下位千葉とのホームゲームは、是が非でも勝っておきたい一戦。だが結果は初ベンチ采配のミラー新監督に記念の白星を献上し、千葉を公式戦3連勝と波に乗らせてしまった。三浦監督は「1日やって(ミラー新監督の)やり方は分かった。(敗戦は)決してマイナスではない」と強気だったが、指揮官更迭という劇薬でよみがえった千葉のように、札幌も「戦力補強」という特効薬を必要としている。【上野耕太郎】




