コンサドーレ札幌が川崎Fの元日本代表DF箕輪義信(32)の獲得に乗り出していることが20日、分かった。札幌は今季リーグ13試合で25失点と守備が崩壊し、DF陣の立て直しが急務だった。現在、七飯町で合宿中の川崎Fに獲得の意志を伝えている。FW補強としては練習生だったアンデルソンを14日、正式に獲得。DF陣立て直しのキーマンは箕輪が最有力候補となった。

 現状で札幌の強化ポイントは、やはり守備だ。リーグ戦は1試合平均失点1・92と厳しい状況が続いていた。西嶋、西沢、曽田といった昨季レギュラーが軒並みけがで離脱。新加入の若いDF陣でリーグ戦を戦ってきた。三浦監督は中断明けの目標を「1勝1分け1敗、1試合1失点」と掲げたが、そのノルマ達成に大きな力となるのは間違いない。

 札幌が獲得を目指す箕輪はジーコジャパンで代表に抜てきされた。川崎Fでもリベロの寺田、ストッパーの伊藤とともに「川崎山脈」と呼ばれるDF陣を形成。川崎では3バックのストッパー、ジーコジャパンでは4バックのセンターバックを務め、経験は申し分ない。今季は開幕前に右股(こ)関節を検査した結果、鼠径(そけい)部痛症候群と診断され、リハビリに務めてきた。公式戦出場はないが、ナビスコ杯の札幌戦(5月31日)、千葉戦(6月8日)でベンチ入りしている。

 三浦監督は補強ポイントに「FWとセンターバック」を挙げていた。DF補強について重要視しているのは「即戦力」であること。両チーム間で合意に達すれば、札幌に待望の経験豊富なセンターバックが誕生する。