初タイトルを狙う大分が試練を迎えた。3日のナビスコ杯準決勝名古屋戦第1戦(瑞穂陸)で、要のブラジル人ダブルボランチをそろって欠くことになった。恥骨付近の痛みを訴えていたMFエジミウソンが1日の全体練習も回避。2日に出発する遠征メンバーから外れた。コンビを組むMFホベルトも累積警告で出場停止。昨年7月に加入した2人がそろって公式戦のスタメンから外れるのはリーグ戦、天皇杯、ナビスコ杯合わせ50試合目で初めてのことだ。

 中盤の激しいプレスでリーグ最少失点の堅守を支えてきたチームの心臓部。それだけにイレブンも「あの2人と同じ役割を求めることはできない」と不安を隠せない。特に深刻なのがエジミウソンだ。8月24日の大宮戦で痛みを訴え途中交代。MRI(磁気共鳴画像装置)検査で異常はなかったが、この日もジョギングを1分もたたないうちに打ち切る状態だ。

 名古屋戦では、藤田と西山が2人の代役を務める。今季公式戦先発が1度だけしかないベテラン西山は「チームにとって大打撃だと思うが、シーズン終盤には疲労、故障、出場停止は予想できること。(苦境を乗り越える力も)チーム力だと思っている」と闘志をかきたてる。「名古屋を超えられればタイトルまでいくんじゃないかと思う」とシャムスカ監督。初タイトルへ、この試練の第1戦を乗り越えなければならない。【村田義治】