2人の山本が、清水に新鮮な風を送り込む。清水は3日、ナビスコ杯準決勝の第1戦・G大阪戦(日本平、午後7時)に臨む。今季公式戦4度目の先発を飾るMF山本真希(21)と同3度目のGK山本海人(23)の「W山本」が、攻守で持ち味を発揮して勝利とアピールを成し遂げる。

 大一番を前にしても、2人の山本は落ち着いていた。山本真は4度目、山本海は3度目の今季公式戦先発。前日練習後には「いつも通り」と普段通りの表情を見せつつも「勝ってアピールしたい」。強い思いを、内に秘めている。

 このチャンスをものにしたいという思いは強い。出場停止となるMF兵働の位置に入る山本真は、ユース時代の05年にトップデビュー。未来は明るいかと思われたが、トップ昇格後に壁が待っていた。「ミスを少なくして人の良いところを盗んでいこうと思った」。

 あらゆる選手の動きを見ては、自分のものにしようと努めた。ボランチなど各ポジションを経験し視野も広がった。「あのときは勢いだけだった。この2年間、土台づくりをしっかりできた。だから今、ここにいるのかな」。この試合ではプレースキッカーも務めるが、途中出場した8月27日の名古屋戦でも正確なキックを見せており、DF青山も「いいボールを蹴りますね」と信頼を寄せている。

 山本海も同じだ。これまでは正GK西部の控えに甘んじていたが「いつでも準備していた」と山本海。ここ公式戦5試合で9失点、ホームでの失点は避けたいという状況でつかんだ先発切符。「もしかしたらレギュラーを取れるチャンスかもと、うすうす感じている。結果にこだわりたい」と力を込めた。

 長谷川監督も「ポジションを奪うくらいの気持ちでやってほしい」と期待を込めて送り出す。ユース出身の“W山本”が絶好のアピールを果たした時、清水のタイトル奪取がまた1歩近づいてくる。【浜本卓也】