サッカー人生初の屈辱を、力に変える。J2仙台のFW田中康平(22)が10日、途中出場後に交代を命じられた7日福岡戦を振り返った。後半19分にFWナジソンに代わって出場。しかし本来の切れ味鋭い動きを見せられず、同39分にMF佐藤と交代した。

 「こんな経験は初めて。仕方ない。しっかり受け止めて、バネにして頑張ります」。手倉森監督も「指導歴の中で初めて」と認めた非情采配を、発奮材料にした。

 この日は13日の熊本戦に向けた実戦練習が行われ、田中はミドルシュートを連発。ゴールが決まると周囲から「いいぞ!

 康平!」と声を掛けられた。「福岡戦の後、監督から『切り替えて頑張れ』と励まされました。いつも通りアピールして、熊本戦のメンバーに入りたい」。J1鹿島から今季移籍。6月にねんざした右足首の影響もあり、これまで7試合出場で1得点だけだが、飛躍のきっかけをつかみそうな気配だ。【柴田寛人】