チームの窮地を救うのはエースストライカーしかいない。コンサドーレ札幌のFWダビ(24)が、20日千葉戦(札幌厚別)でのウイニングゴールを誓った。前回対戦した7月13日のアウェー戦でも、2得点を挙げる活躍で勝利に貢献。残留争いのライバルを相手に、再び黄金の左足をさく裂させる。残り10試合、フル回転すれば得点王も見えてくる。

 口調は穏やかでも、内に秘めた闘志は燃えたぎっている。残留争いのライバルをホームに迎える1戦。FWダビは「ゴールを狙える場面があればしっかりと決めたい。プレッシャーは確かにあるけど、可能性がある限り最後まで戦う。がむしゃらなプレーを見せたい」と、千葉撃破をきっかけにした逆転残留を信じている。

 敵地を凍り付かせた前回の再現を狙う。7月13日、アウェーに乗り込んだ千葉戦で2ゴール。チームは3-0と快勝した。「今回はホーム。また同じようにできればいい」。今度は厚別を熱く燃やす。前節は出場停止だったMFクライトンもスタメン復帰。三浦監督も「前の選手にとってはいいこと」と、パスの供給源が帰ってくることでストライカーの爆発を期待している。

 試合前日19日の最終調整では、さまざまな角度からラストパスを受けて、シュート練習を重ねた。「(DFの)裏に出るボールに対しての動きだとか、(相手に)研究されていると思う」。一瞬で相手を置き去りにするスピードが売りだが、相手がそこを警戒しているのも感じる。攻撃の幅を広げ、DF陣を混乱に陥れるつもりだ。

 11得点は鹿島のマルキーニョスに次いでリーグ2位タイ。チーム残留のためにゴールを量産すれば、個人タイトルも見えてくる。過去、Jリーグの歴史の中でJ1得点王を出したチームが降格した事実はない。ダビの大爆発が、そのままチームの残留に直結する。「コンディションはいい。積極的に攻めていって、勝ちにつなげたいと思う」。9日間で3試合をこなす連戦の初陣。チームを加速させる起爆剤は、エースのゴールが1番だ。